20世紀日本人名事典 「いわさき ちひろ」の解説
いわさき ちひろ
イワサキ チヒロ
昭和期の童画家,絵本作家
- 生年
- 大正7(1918)年12月15日
- 没年
- 昭和49(1974)年8月8日
- 出生地
- 福井県武生市
- 出身地
- 東京都
- 本名
- 松本 知弘(マツモト チヒロ)
- 旧姓(旧名)
- 岩崎
- 別名
- 別名=岩崎 ちひろ,岩崎 千尋(イワサキ チヒロ)
- 学歴〔年〕
- 東京府立第六高女卒
- 主な受賞名〔年〕
- 小学館絵画賞(第5回 昭31年度)「夕日」,サンケイ児童出版文化賞(第8回)〔昭和36年〕「あいうえおのほん」(浜田広介作),ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞〔昭和48年〕「ことりのくるひ」
- 経歴
- 大正8年東京に移り、高女時代から岡田三郎助に油絵を学び、のち中谷泰に師事。昭和21年人民新聞編集部に入り、同年日本共産党入党。22年「わるいキツネその名はライネッケ」出版。25年松本善明(共産党中央委員、衆院議員)と結婚。32年絵本「ひとりでできるよ」を出版、淡いムードの童画が人気を得た。挿絵を描きながら童画集「戦火のなかの子どもたち」「こどものしあわせ画集」、自伝的絵本「わたしのえほん」などを出し、43年「あめのひのおるすばん」で型破りな“絵で展開する絵本”時代の先鞭をつけた。48年「ことりのくるひ」でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞を受賞。作品の大部分は「ちひろ美術館」(東京都練馬区)に収蔵され公開されている。平成8年作品をCG(コンピュータグラフィックス)化し、原画とともに展示する企画展が開催された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報