烏口(読み)からすぐち

精選版 日本国語大辞典 「烏口」の意味・読み・例文・類語

からす‐ぐち【烏口】

〘名〙 製図用具一種。鋼鉄製で、烏のくちばしに似た部分に墨を含ませ、線などを引くのに用いる。〔工学字彙(1886)〕

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デジタル大辞泉 「烏口」の意味・読み・例文・類語

からす‐ぐち【×烏口】

製図用具の一。2枚のくちばし状の部分の間に墨汁を含ませて線を引くもの。

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改訂新版 世界大百科事典 「烏口」の意味・わかりやすい解説

烏口 (からすぐち)
bow pen
drawing pen

製図用具の一つで,直線あるいは曲線墨入れを行うのに用いる器具。柄と2枚の刃およびその間隔を調整するねじを有し,刃の間に墨汁またはインクを含ませて線を引く。正確な線を得るために刃は紙が切れない程度に鋭利に研いで使用するため,使用中摩耗することが少ないように,とくに耐摩耗性を考慮した材料が使用される。もともとからす口という言葉は,刃物の切っ先の割れのことをいったが,明治初期に西洋式の製図器械が作られるようになったとき,その形のよく似ているところからこのように呼ばれるようになった。
製図用具
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