きょとい(読み)キョトイ

デジタル大辞泉 「きょとい」の意味・読み・例文・類語

きょと・い

[形]《「けうとい」から転じた「きょうとい」の音変化。近世語
はなはだしい。とんでもない。
滅相な―・いこと言はんす」〈咄・無事志有意〉
みごとである。すばらしい。
「はあ、さばのすもじかいな。こりゃ―・い―・い」〈滑・膝栗毛・七〉

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精選版 日本国語大辞典 「きょとい」の意味・読み・例文・類語

きょと・い

〘形口〙 (「けうとい」から転じた「きょうとい」が、さらに変化した語)
① いとわしい。おそろしい。むごたらしい。
洒落本和唐珍解(1785)「是は藤内さま、御あんないとはきょといぞきょといぞ」
② はなはだしい。ひどい。たいへん。
浄瑠璃物ぐさ太郎(1749)三「アア爰な娘は、イヤハヤきょとい徒者(いたずらもの)、後に此庄屋にどの様な難義をかけふも知れまい」
③ すばらしい。みごとである。
※浄瑠璃・倭仮名在原系図(1752)四「扨見事、きょとい物じゃ」

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