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くる病(佝僂病) くるびょうrickets

翻訳|rickets

世界大百科事典 第2版の解説

くるびょう【くる病(佝僂病) rickets】

小児にみられるビタミンD欠乏症(大人ではビタミンD欠乏は骨軟化症として現れる)。佝僂はせむしの意で,この病気は古くから知られていたが,その病態は長いこと明らかではなかった。17世紀にはF.グリッソンがくる病について詳細に記述している。しかし,くる病についての本態が明らかになったのは20世紀に入ってからで,1919年イギリスのメランビーE.Mellanbyが,子イヌに実験的にくる病を起こすことに成功したことによって,ビタミンD欠乏症であることが明らかになった。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のくる病(佝僂病)の言及

【X脚】より

…両下肢をそろえてひざを合わせた際に左右の足関節部(くるぶしの部分)が離れ,全体としてX字形をとるひざの変形をいう。小児は3~4歳以降は生理的に軽度のX脚であるが,これが異常に,目立つ程度に強くなったものがX脚変形である。O脚変形と同様に,下肢骨の骨端線軟骨の発育に異常を生ずるような病気,すなわちくる病や先天性の骨異形成が小児期以後に現れたときに,病的なX脚変形が起こる。治療もO脚変形と同様で,ある程度以上の変形は,外見上の問題のほかに,将来膝関節の痛みの原因ともなるので,手術による矯正が行われる。…

【O脚】より

…両下肢がひざを中心に外側に凸に湾曲して,全体としてO字形をなす下腿の湾曲と大腿を含む下肢の変形をいう。俗にいう〈がにまた〉。ひざが外側に凸に湾曲することを内反膝(ないはんしつ)というが,O脚は両側のひざに起こっている状態である。乳児は生理的に軽いO脚であるが,発育に伴ってその度が減少し,2~3歳以後は軽度のX脚になるのが普通である。しかし3~4歳以後になってなお外見上目立つもの,両ひざの間に指が2~3本入るようなものは病的なO脚であると考えられる。…

【骨軟化症】より

…この病気は骨組織へのカルシウムの沈着障害で,類骨(まだ石灰化していない骨基質)の割合が増して骨が弱くなる。発育期のものをくる病,成人のものを骨軟化症と呼び,両者は同一疾患である。しかし原因はいろいろあって,単一疾患でなく症候群である。ビタミンDの欠乏(食事中のビタミンD不足,日光不足,腸の吸収不全,ビタミンD代謝障害など),腎細尿管障害(リンの再吸収障害),ホスファターゼ(酵素)の欠損など,種々の原因による。…

【ビタミン】より

…生体内では合成することができず,またそれ自体は生体の主要構成成分やエネルギー源とはならないが,微量(mgあるいはμgの単位)で生理機能を調節して,代謝を円滑にさせる物質群で,食物などの形で摂取しなければならない有機化合物をいう。ビタミンのなかには体内で生合成されるものもある。たとえばビタミンB複合体であるニコチン酸は,肝臓でトリプトファンから生成される。しかしその量は生体が必要とする量に及ばない。またビタミンC(アスコルビン酸)は多くの動物では体内でグルコースから生成されるが,ヒト,サル,モルモット,ゾウなどは生合成することができない。…

【風土病】より

…ある疾患が一定の地域に持続的に多発する場合,このような疾患を風土病または地方病と呼ぶ。風土病には,その地域の地理,気候,生物相,土壌などの自然環境と,住民の衣食住の様式や習慣,因習および栄養障害の有無など種々の要因が関係している。熱帯地方に風土病的にみられる疾病は,一括して熱帯病と呼ばれることがある。現在では,かつて世界各地にみられた風土病は,住民の生活水準の向上や環境衛生の向上によってだんだんと消滅する方向にあり,風土病の分布状態も時代とともに変遷している。…

※「くる病(佝僂病)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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