デジタル大辞泉
「ごろつく」の意味・読み・例文・類語
ごろ‐つ・く
[動カ五(四)]
1 ごろごろと音をさせる。「遠くで雷が―・きだした」
2 ごろごろと転がる。また、物がごろごろしている。「この道は石が―・いて歩きにくい」
3 一定の住所、職業もなくぶらぶらしている。「毎日盛り場で―・いている」
4 目などに異物があってすっきりしない。「目が―・く」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ごろ‐つ・く
① ごろごろと音をたてる。
※
浄瑠璃・
一谷嫩軍記(1751)三「おりゃ声が鼻へ入るぞ、というて丹兵衛は咽がごろつく」
② 雷がごろごろと鳴る。転じて、がみがみとしかる。
※談義本・八景聞取法問(1754)三「あんまり躁だから
親父がごろついて追出す故」
③ ごろごろと
ころがる。また、ものがごろごろする。
※俳諧・投盃(1680)四「水早き川岩がころつく 袖行浪たた一人の下知により」
④ からだを横たえる。ごろりと横になる。
※
窮死(1907)〈
国木田独歩〉「飯を食って又たごろりとして
夢現で正午近くなると又た腹が空
(へ)る。それで又た食ってごろついた」
⑤ 一定の職業も住所もなく、
他家に寄食する。働かないでぶらぶら遊ぶ。
※歌舞伎・盟三五大切(1825)
大詰「『そんなら八右衛、明日までも、番屋へごろ附
(ツ)いてゐさっしゃい』『ごろ附
(ツ)くなれば幸ひと、お岩稲荷様の
太鼓がある。枕にしてごろ付
(ツ)きなさい』」
⑥ ぶらぶらと歩きまわる。また、目的もなくうろつく。
※浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)九「
其辺へもづきが廻り、ごろ付くと聞たによって」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報