たいだいし

精選版 日本国語大辞典 「たいだいし」の意味・読み・例文・類語

たいだい‐

〘形シク〙 人の行為態度状態などが、あるまじく不都合なさまを非難し、嘆いていう。けしからぬことだ。もってのほかのことだ。あるまじく不都合なことだ。
※竹取(9C末‐10C初)「汝が持ちて侍るかぐや姫奉れ。顔かたちよしと聞こし召して、御使たびしかど、かひなく見えず成りにけり。かくたいだいしくやは習はすべき」
源氏(1001‐14頃)行幸「いにしへは、げにおもなれて、あやしくたいだいしきまでなれさぶらひ」
[補注]中世以降、「退々」や「怠々」の字をあてて考えるようになっているが、これは単なるあて字であろうといわれる。
だいだいし‐げ
〘形動〙
だいだいし‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「たいだいし」の意味・読み・例文・類語

たいだい・し

[形シク]あるまじきことだ。もってのほかだ。
「かく世の中の事をも思ほし捨てたるやうになりゆくは、いと―・しきわざなり」〈桐壺
[補説]「たぎたぎし」の音変化といわれるが未詳

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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