つい通(読み)ついとおる

精選版 日本国語大辞典 「つい通」の意味・読み・例文・類語

つい‐とお・る ‥とほる【つい通】

〘自ラ四〙 (「つい」は接頭語)
① すばやく通る。すっと通る。
義経記(室町中か)四「喜三太は卯の花垣の先をつゐとをりて」
物事がごく自然に行なわれる。普通に行なわれる。
俚言集覧(1797頃)「つい通 普通を云、何の意なくツイ通る也」

つい‐とおり ‥とほり【つい通】

〘名〙 (形動) 普通であること。なみであること。また、そのさま。ひととおり。世間なみ。ついっとおり。
体源鈔(1512)一二本「終常如く吹て留也。当世不之、つひとをりの説は用なり」
婦系図(1907)〈泉鏡花〉後「此処で、つい通りな、然も適切なことを云って、部屋へ入ると」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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