なぐれる

精選版 日本国語大辞典 「なぐれる」の意味・読み・例文・類語

なぐ・れる

〘自ラ下一〙 なぐ・る 〘自ラ下二〙
横道にそれる。わき道に行く。
※就弓馬儀大概聞書(1464)「馬にとらば、肩のかみはづれより鞍下へよりて四五寸の間あてがひて矢を放さば、ししなぐるともはづれまじき也」
② おちぶれる。身持がくずれる。また、おちぶれて放浪する。
洒落本列仙伝(1763)「近比どこからやらなぐれて来た画工あたまそりこぼって」
③ 売れ残る。仕事にあぶれる。
※俳諧・夕がほの歌(1722)「雨の曇りに昼蚊ねさせぬ〈芭蕉〉一むしろなぐれて残る市の草〈尚白〉」
④ 力がなくなる。なえる。だめになる。
※俳諧・馬の上(1802)「左右の荷一時にひらととりにければ、此馬へなへなとなり、又うしろの足なぐれ、よこさまにうちふしたるぞ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「なぐれる」の意味・読み・例文・類語

なぐ・れる

[動ラ下一][文]なぐ・る[ラ下二]
横の方へそれる。
たばこの煙白く横に―・れて」〈小杉天外・はやり唄〉
おちぶれる。身を持ちくずす。
北海道へ行って―・れていると聞いたけれど」〈三重吉小鳥の巣〉
売れ残る。また、仕事にあぶれる。
「新造の―・れた市とすけんいひ」〈柳多留・九〉

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