のたる

精選版 日本国語大辞典 「のたる」の意味・読み・例文・類語

のた・る

[1] 〘自ラ五(四)〙
① はう。はい進む。いざって行く。また、うねるようにして進む。のたくる。
※俳諧・談林十百韻(1675)下「親はそらにて鳥の巣はなれ〈在色〉 うははみは霞をのたる山の岫〈雪柴〉」
路傍などに倒れる。のたれ死にをする。
※雑俳・川柳評万句合‐安永元(1772)智三「あんまさんのたられまひと夜そばいい」
③ のたうつ。もだえる。
歌舞伎法懸松成田利剣(1823)大切「『苦しいわいなア』トのたるを押へて思ひ入れあり」
④ ぶらぶら歩く。うろつく。遊び回る。
[2] 〘自ラ下二〙 ⇒のたれる

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「のたる」の意味・読み・例文・類語

のた・る

[動ラ五(四)]う。這っていく。
「堂社の縁の下石材いし材木一所に―・っている宿なし同然な身の上だで」〈鏡花・日本橋〉
[動ラ下二]這う。また、倒れる。
「そこらは構はず踏ん反って、―・れてござれ」〈浄・鑓の権三

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