はらめく

精選版 日本国語大辞典 「はらめく」の意味・読み・例文・類語

はら‐め・く

〘自カ四〙 (「めく」は接尾語)
① はらはらと音を立てる。雨の降る音、鳥の乱れ飛ぶ音、布の風に翻る音などにいう。
※石山寺本金剛般若経集験記平安初期点(850頃)「鏁劃然(ハラメキ)開」
鳥影(1908)〈石川啄木〉九「裾も袂も涼しい風にハラめかせて」
② 布などが、ぼろぼろになって切り裂ける。切れ切れになる。
発心集(1216頃か)一「布のつづり、紙ぎぬなむどの、いふばかりなくゆゆしげに、やれはらめきたるを、いくらともなくきふくれて」
③ 煮かたが足りなくて一粒一粒がばらばらである。ぱさぱさする。〔日葡辞書(1603‐04)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「はらめく」の意味・読み・例文・類語

はら‐め・く

[動カ四]
はらはらと音を立てる。
「雨の脚、当たる所とほりぬべく―・き落つ」〈須磨
ばらばらになる。ぼろぼろになる。
紙衣かみぎぬなんどの、…ゆゆしげに破れ―・きたるを」〈発心集

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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