ふける

精選版 日本国語大辞典 「ふける」の意味・読み・例文・類語

ふ・ける

〘自カ下一〙
① 逃げる。姿を隠す。脇道にそれて、よそへ行く。
洒落本・田舎談義(1790)「お身らがとなりの茂平なア。ふけたアげだア」
② 退屈する。
※洒落本・寸南破良意(1775)新ござ「武左、大ふけにふけて、あくびをする」
③ 釣りで、風が吹いたり魚がくいついたりしたため、釣糸がたるんだり、動いたりする。→ふかしづり
④ (花札手役「ふけ」を動詞化したもの) 「ふけ」の手役で勝負を終わることをいう。

ふけ・る

〘自ラ四〙 逃げる。姿を隠す。
浄瑠璃小栗判官車街道(1738)一「帯めが脇へふけらぬ様に必お頭ぬからしゃんな」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ふける」の意味・読み・例文・類語

ふ・ける

[動カ下一]
逃げる。姿を隠す。「やつめ、―・けやがった」
花札で、「ふけ」で終了する。「親が―・ける」
退屈する。
「武左、大ふけに―・けてあくびをする」〈洒・寸南破良意〉

ふけ・る

[動ラ四]逃げる。
「侍は―・った、―・った」〈浄・浪花鑑

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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