日本大百科全書(ニッポニカ) 「みずほ銀行(株)」の意味・わかりやすい解説
みずほ銀行(株)
みずほぎんこう
第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行を母体とする日本の都市銀行。総合金融グループ「みずほフィナンシャルグループ」傘下の銀行であり、三菱(みつびし)UFJ銀行、三井住友銀行と並ぶ三大メガバンクの一つである。2000年(平成12)のみずほフィナンシャルグループ誕生時には、母体3行がそのまま持株会社傘下に存在していたが、2002年、個人、中小・中堅企業、地方公共団体をおもな取引先とする「みずほ銀行」と、大企業、金融法人、海外、政府系機関などをおもな取引先とする「みずほコーポレート銀行」に統合・再編された。しかし2002年と2011年に大規模なシステム障害を起こし、母体3行の意思疎通の悪さや再編・統合の遅れがシステム障害の遠因であるなどと批判された。こうした状況のなか、2013年にみずほ銀行とみずほコーポレート銀行は合併し、新たにみずほ銀行となった。
2020年(令和2)時点の資本金は1兆4040億円、従業員数は2万8909、国内店舗数は464、海外拠点数は86。初代頭取は第一勧業銀行出身の工藤正(くどうただし)(1943―2021)。前身の日本勧業銀行が第二次世界大戦前、全国に拠点をもっていた農工銀行から事業を譲り受けたほか、戦後は、日本勧業銀行の宝くじ業務を継承したため、メガバンクで唯一、全都道府県に店舗を有している。
[矢野 武 2015年9月15日]