アキノ(Benigno S. Aquino. Jr.)(読み)あきの(英語表記)Benigno S. Aquino. Jr.

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

アキノ(Benigno S. Aquino. Jr.)
あきの
Benigno S. Aquino. Jr.
(1932―1983)

フィリピンの政治家。ルソン島タルラク州出身。1950年アテネオ・デ・マニラ大学を中退し、マニラ・タイムズに入社。1955年政界に進出。タルラク州を経て、1967年上院議員に当選。野党リベラル党幹事長として1971年中間選挙で同党の大躍進を実現した。1973年の大統領選挙ではマルコス大統領の強敵とみられていたが、1972年戒厳令発布と同時に逮捕され、1977年11月軍事法廷で死刑を宣せられた。1980年5月心臓病手術の名目出獄、渡米を許され、アメリカでマルコス独裁反対運動を続けたが、1983年8月21日帰国直後マニラ空港で暗殺された。その後、妻のコラソン(1933―2009)が反マルコスの象徴的存在となり、1985年末からの大統領選挙に出馬、1986年2月政権を獲得した。

[池端雪浦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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