アジュル(英語表記)Ajul

改訂新版 世界大百科事典 「アジュル」の意味・わかりやすい解説

アジュル (阿朮
)
Ajul
生没年:1227-80

中国元代の武将。ウリャンハタイの子。従来アジュと読んだのは適当でない。父に従ってフビライ・ハーンの雲南遠征に加わり,ついでケシク禁衛)に入った。1262年(中統3)より河南方面の前線司令官となり,73年(至元10)襄陽を攻略した。翌年バヤン(伯顔)を総大将に南宋征服が始まると,麾下(きか)のモンゴル人軍団を率いて各地を転戦し,南宋平定の軍事上の立役者となった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android