日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
アストン(William George Aston)
あすとん
William George Aston
(1841―1911)
イギリスの外交官、日本学者。アイルランドのロンドンデリー近郊に生まれる。クイーンズ大学卒業。1864年(元治1)来日し、駐日イギリス領事館に勤務、1884年駐朝鮮イギリス総領事、1886年(明治19)から駐日公使館書記官となり、1889年帰国した。サトー、B・H・チェンバレンらとともに日本アジア協会会報の重要な執筆者の一人で、『日本書紀』の翻訳や、『日本文学史』(1899)、『神道』(1905)などを著して日本の古代史や宗教を西欧に紹介した。日本語についても『簡約日本口語文典』(1869)や『日本文語文典』(1872)を出すなど欧米人の日本研究において、J・J・ホフマンに次ぐ新時代を築いた。
[古田 啓 2018年6月19日]
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