アナポリス(アメリカ合衆国)(読み)あなぽりす(英語表記)Annapolis

翻訳|Annapolis

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

アナポリス(アメリカ合衆国)
あなぽりす
Annapolis

アメリカ合衆国、メリーランド州中央部にある同州の州都。人口3万5838(2000)。チェサピーク湾に注ぐセバーン川の河口付近に位置する。同州南部の野菜・果実栽培地域の取引、出荷の中心地である。海産物加工、造船プラスチックの製造業などがあるが、州政庁と海軍士官学校の存在が市の経済活動の基礎を支えている。海軍士官学校は1845年に海軍学校として創立され、1850年に現在の名称に変更された。

 1649年、王党派の勢力が強かったバージニアから逃れてきた清教徒ピューリタン)が定住を始め、プロビデンスProvidenceとよばれていたが、1694年にメリーランドの首都となり、イギリスのアン女王にちなみアナポリスと改名された。18世紀にはたばこの輸出と、ヨーロッパおよび西インド諸島との貿易によって発展し、植民地の社会、商業の中心都市となった。町には18世紀の建造物が多く、植民地時代の景観を残している。

[菅野峰明]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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