アリ・イブン・イーサー(読み)ありいぶんいーさー(英語表記)‘Alī ibn ‘Īsā

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アリ・イブン・イーサー」の意味・わかりやすい解説

アリ・イブン・イーサー
ありいぶんいーさー
‘Alī ibn ‘Īsā
(?―1010)

アラビア眼科医キリスト教徒であったといわれ、バグダードで活躍した。眼病に関する優れた著作『眼科医のための注意書Tadhkirat al-kahhālīnを書いたことが最大功績で、この書は7世紀間にわたって眼科書の代表とされた。このなかには130種の眼病が記述され、143種の薬品があげられている。眼病の手術手技についても言及し、その際に麻酔剤として用いたマンダラゲ・アヘンについて記述している。

[大鳥蘭三郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android