日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
アルトマン(Hans Carl Artmann)
あるとまん
Hans Carl Artmann
(1921―2000)
オーストリアの詩人、小説家。ウィーン生まれ。若年期にボヘミアン生活のなかで英語、フランス語、スペイン語など多くのことばを修得。1950年代に文学集団「ウィーナー・グルッペ」に参加、大胆な音声詩や方言詩によって頭角を現した。以後、鋭い言語感覚に基づいた実験詩や翻訳のかたわら、バロック風の短文集、パロディー的小説など、さまざまな技法を駆使した散文、小説を発表。その作品は文体とジャンルに及んで驚くべき広がりを示しており、ウィーン・バロックを現代に体現した詩人といえる。
[池内 紀]
『アルトマン著、種村季弘訳『サセックスのフランケンシュタイン』(1972・河出書房新社)』
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