アルバータ炭田(読み)あるばーたたんでん(英語表記)Alberta Coal Fields

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルバータ炭田」の意味・わかりやすい解説

アルバータ炭田
あるばーたたんでん
Alberta Coal Fields

カナダ西部アルバータ州ロッキー山脈(コルディエラ地区)にある炭田。東にエドモントン市、西にジャスパー国立公園バンフ国立公園がある。埋炭地区はロッキー山脈に沿うフートヒル地区とその東方のプレンズ地区に分かれる。いずれも中生代白亜紀の炭層であるが、フートヒル地区は急傾斜層が多く、炭質は粘結性の原料炭である。プレンズ地区は緩傾斜で高揮発分の瀝青炭(れきせいたん)または亜瀝青炭で、露天掘りで採掘されている。埋蔵炭量は、本炭田の続きであるブリティッシュ・コロンビア州の炭量も含めると、総計1000億トン以上に達する。年間生産量(1998)はアルバータ州で約3600万トン(うち原料炭約500万トン、一般炭約3100万トン)、ブリティッシュ・コロンビア州をあわせると約6100万トンで、カナダの全生産量の約80%にあたる。アルバータ州の石炭は日本における将来の一般炭および原料炭の供給源として有望視されている。

[木下重教・樋口澄志]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android