アルビノーニ(英語表記)Tomaso Albinoni

精選版 日本国語大辞典 「アルビノーニ」の意味・読み・例文・類語

アルビノーニ

(Tomaso Albinoni トマゾ━) イタリアの作曲家。オペラカンタータ室内楽協奏曲などイタリア後期バロック様式の典型的な作品を残した。(一六七一‐一七五一

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デジタル大辞泉 「アルビノーニ」の意味・読み・例文・類語

アルビノーニ(Tomaso Albinoni)

[1671~1751]イタリア、バロック期の作曲家・バイオリン奏者。ベネチア楽派一人。上品な作風で知られ、オーボエ協奏曲をはじめとする器楽作品が有名。

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改訂新版 世界大百科事典 「アルビノーニ」の意味・わかりやすい解説

アルビノーニ
Tomaso Albinoni
生没年:1671-1751

イタリアの作曲家。作品1の《トリオ・ソナタ集》(1694)には〈ベネチアディレッタント〉と記されているが,父の死後生計を立てる必要からか,1711年以降〈バイオリン音楽家〉と名のった。定職も音楽家との交友ももたず,ほとんど故郷でオペラ約50曲やカンタータ,数多くの器楽曲を作曲した。彼のオペラは20年以後イタリア以外でも上演され,作品1のソナタの主題はJ.S.バッハのフーガに使われるなど,旋律の美しさや特異性のために人気があった。和声と形式の充実には欠けるところがあったが,コンチェルトの3楽章制の初採用,コンチェルトとシンフォニア分離など,器楽史上重要な足跡を残した。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルビノーニ」の意味・わかりやすい解説

アルビノーニ
あるびのーに
Tomaso Albinoni
(1671―1750)

イタリア盛期バロックの作曲家。ベネチアの裕福な紙商人の長男として生まれ、レグレンツィに師事したと推定される。父の死(1709)後、家業を弟たちに任せ、音楽に専心する。12曲からなる有名な協奏曲集(作品9)がアムステルダムから出版された1722年ごろ活動は頂点に達し、彼のオペラはミュンヘンなど国外でも上演された。ビバルディとほぼ同時代にベネチアで活躍、同地で没した。育ちのよさを具現する上品な音楽性と、天性の旋律美を特徴とする。オーボエ協奏曲、オルガンと弦のためのアダージョなどの器楽曲と並び、55曲のオペラも書いている。

[樋口隆一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルビノーニ」の意味・わかりやすい解説

アルビノーニ
Albinoni, Tomaso

[生]1671.6.8. ベネチア
[没]1750.1.17. ベネチア
イタリアの作曲家。 40余曲のオペラを作曲したが,初期の協奏曲の作曲家として重要で,トレリと前後して独奏バイオリン協奏曲を創始したほか,オーボエ協奏曲にも佳作を残した。『アルビノーニのアダージョ』は,彼の未完の作品の断片をジャゾットが編曲したもの。

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