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アレルギー性紫斑病(アナフィラキシー様紫斑病/シェーンライン・ヘノッホ紫斑病) あれるぎーせいしはんびょうあなふぃらきしーようしはんびょうしぇーんらいんへのっほしはんびょう

家庭医学館の解説

あれるぎーせいしはんびょうあなふぃらきしーようしはんびょうしぇーんらいんへのっほしはんびょう【アレルギー性紫斑病(アナフィラキシー様紫斑病/シェーンライン・ヘノッホ紫斑病)】

[どんな病気か]
 アレルギー反応(免疫のしくみとはたらきの「アレルギー反応」)によって血管に炎症がおこり、血管から血液がもれ出やすくなって(血管透過性亢進(けっかんとうかせいこうしん))おこると考えられる紫斑病です。
 アレルギー反応がおこる原因としては、食物、虫刺され、細菌やウイルスなどの感染などがありますが、アレルギー性紫斑病では、扁桃炎(へんとうえん)などの上気道(じょうきどう)の感染が多くみられます。
 また、薬剤の使用によって紫斑が現われることがありますが、これも薬剤によるアレルギー反応によっておこったアレルギー性紫斑病であると考えられています。
 この紫斑病にかかる患者さんは、2歳から10歳くらいまでの子どもが多く、女児よりも男児に多くみられるといわれています。
[症状]
 典型的な発病のしかたでは、上気道(じょうきどう)の感染症にかかった1~3週間後に、じんま疹(しん)のような盛り上がった発疹(ほっしん)(丘疹(きゅうしん))や赤い発疹(紅斑(こうはん))が、からだの左右の同じ部位にでき、その数時間後に、それらの発疹のできたところに紫斑が現われてきます。紫斑が現われやすいのは、下腿(かたい)(膝(ひざ)から足首まで)の前部や臀部(でんぶ)(おしり)などです。
 ほぼ半数の患者さんは、関節の腫(は)れや痛み、腹部のさしこむような痛み、吐(は)き気(け)、下血(げけつ)といった症状をともないます。
 ドイツの医師シェーンラインが、関節の症状をともなう紫斑病ということでリウマチ性紫斑病(せいしはんびょう)と命名し、ドイツの小児科医ヘノッホが、腹部の症状をともなうということで腹部紫斑病(ふくぶしはんびょう)と名づけたため、シェーンライン・ヘノッホ紫斑病(しはんびょう)ともいわれますが、リウマチとの関係はわかっていません。
 発熱、だるさ、頭痛など、全身の症状をともなうこともあります。
 血管炎が腎臓(じんぞう)におよび、腎炎(じんえん)をおこし、たんぱく尿や血尿(けつにょう)が現われることも、まれではありません。高血圧やむくみがみられることもあります。まれに腸重積症(ちょうじゅうせきしょう)(「腸重積症」)をおこすこともあります。
[検査と診断]
 問診で、過去3週間以内に扁桃炎などの感染症にかかったり、虫に刺されなかったかを聞かれます。
 症状が現われている急性期に血液の検査を行なうと、血液沈降速度(けつえきちんこうそくど)の増加(血沈(けっちん)・赤沈(せきちん)の亢進(こうしん))、白血球(はっけっきゅう)(好中球(こうちゅうきゅう)、好酸球(こうさんきゅう))の増加など、炎症にともなう変化がみられます。
 しかし、血小板(けっしょうばん)の数、出血時間(止血までの時間)、血液凝固能(けつえきぎょうこのう)の検査などはすべて正常で、血液に問題があって出血がおこっているのではないことがわかります。
 ただ、血液中に含まれるアレルギー反応に関係する抗体の免疫(めんえき)グロブリンA(IgA)という物質の増加がみられます。
 尿の検査では、腎炎をおこしているため、尿中のたんぱくや血液が陽性となることが、しばしばあります。
 診断は、紫斑などの皮膚症状、特徴的な病気の経過、血液中の免疫グロブリンA値、血液凝固の異常がないといった検査結果を総合して行ないます。
[治療]
 ほとんどの場合、約4週間で自然に軽快するので、とくに治療の必要はありません。その間、腎炎などが悪化しないように、できるだけ安静を保つようにします。
 免疫が関係する病気なので、重症になるのを防ぐため免疫抑制薬(めんえきよくせいやく)が使われたり、関節炎を抑えるためにステロイド(副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン)が使われることもありますが、なるべく自然に治るのをまつようにします。
 まれに、腎炎が急に悪化して腎臓の機能が失われる(腎不全(じんふぜん))ことがありますが、この場合は人工透析(じんこうとうせき)(「人工透析」)が必要になります。
[日常生活の注意]
 腎炎がおこっても、1年以内に治ることが多いのですが、その間は、尿や血液の検査を定期的に受けることが必要になります。

出典|小学館家庭医学館について | 情報

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