イェスタベルリング物語(読み)イェスタベルリングものがたり(英語表記)Gösta Berlings saga

改訂新版 世界大百科事典 「イェスタベルリング物語」の意味・わかりやすい解説

イェスタ・ベルリング物語 (イェスタベルリングものがたり)
Gösta Berlings saga

スウェーデンラーゲルレーブの小説。雑誌の懸賞に応募し入選した作品で,彼女の出世作となった。1891年刊。大酒飲みのために教会を追われた牧師イェスタ・ベルリングを主人公に,作者の郷里ベルムランド地方の伝説・民話を素材にして書いた長編小説である。社会の有閑分子が勤労奉仕の生活に目覚めるというテーマをふまえたものではあるが,彼女の詩情豊かな文章はそれを教訓臭くしていない。森鷗外訳《牧師》(1925)はこの作品の第1章の全訳である。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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