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イカタコウイルス いかたこういるす

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知恵蔵2015の解説

イカタコウイルス

ファイル共有ソフト経由で感染するコンピューターウイルス。セキュリティー対策ソフトを開発・販売するトレンドマイクロ社では、「TOROJ_TACO」と名付けている。
ウイルスは、WinnyShareなどのファイル共有ソフト利用時に、映画などのタイトル名や、本来は動画ファイルの拡張子を表すMP4やAVIといった文字が混在するファイル名で、動画ファイルを装って侵入する。同ウイルスに感染すると、タコやイカといった魚介類の動画が再生され、動画ファイルであるような振る舞いを見せるが、背後では、パソコン内のデータを削除し、タコやイカの画像ファイルに置き換える。データの復旧は非常に困難で、数分でパソコン内の全てのファイルを上書きしてしまう事例もある非常に悪質なウイルスである。
2010年8月、同ウイルスの作成者が逮捕された。作成者は、同種のウイルスである「原田ウイルス」の作成者でもあり、ウイルスに使用した画像の著作権法違反などによって有罪判決を受け執行猶予中の身だった。
11年7月に施行された「ウイルス作成罪(不正指令電磁的記録に関する罪)」によって、正当な理由がなく、無断で他人のコンピューターにおいて実行させる目的でウイルスを「取得」または「保管」した場合には、2年以下の懲役または30万円以下の罰金に課せられるようになった。しかし、逮捕当時は直接罰する法律がなかったため、警察や検察は、イカタコウイルスによる容疑を器物損壊罪に当たるとした。これに対し弁護側は「ハードディスクを物理的に壊していない」と無罪を主張していた。
11年7月20日、東京地裁は、イカタコウイルスの作成者に懲役2年6カ月(求刑懲役3年)の実刑判決を言い渡した。判決によって、「物理的に壊していなくても、物の機能を害していれば原状回復の難しさによっては損壊に当たる場合がある」との基準が示されることとなった。

(横田一輝  ICTディレクター / 2011年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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