イク(ヰク)・うつくしい(漢字)

普及版 字通 の解説


10画

(異体字)
16画

[字音] イク(ヰク)
[字訓] うつくしい

[説文解字]

[字形] 形声
正字はに作り、(いく)声。〔詩、小雅、信南山〕に「黍稷たり」とあり、穀物の実るさまをいう語である。彡(さん)は穆の従うところと同じく、穆も穀物の実るさまをいう。もと「黍稷」のように用いる字。のち文物の美をいう。

[訓義]
1. 茂盛のかたち。
2. うつくしいさま、文章のあるさま。
3. 郁と通用する。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 シゲシ・カザル

[語系]
)・郁iukは同声。・鬱iut、iun、(苑)iuanと声近く、もと茂盛を原義とする字である。

[熟語]

[下接語]
・曼・謾


16画

[字音] イク(ヰク)
[字訓] うつくしい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(いく)。がその初文。のちとなり、郁となる。〔説文七上部に属し、「るなり。に從ひ、聲」とするが、)は戈に呪飾を施した形、繁文とみるべき字で、(有)がその声となる。ゆえに、また字を郁に作る。〔論語、八〕「は二代に監(かんが)みて郁郁乎としてなる哉(かな)」の郁を、〔汗簡〕に載せる〔古論語〕にに作る。・郁は三字みな同じく、古今の字である。

[訓義]
1. うつくしい。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android