イシモチソウ(石持草)(読み)イシモチソウ(英語表記)Drosera peltata var. nipponica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イシモチソウ(石持草)」の意味・わかりやすい解説

イシモチソウ(石持草)
イシモチソウ
Drosera peltata var. nipponica

モウセンゴケ科多年草。関東地方以西,四国,九州,台湾,中国に分布する。山麓野原のやや湿ったところに生える食虫植物。地下に直径 6mmほどの球形塊茎がある。茎は直立し高さ 10~30cm,上部では多少分枝する。根生葉は円形で花期には枯れる。茎につく葉は 1cmほどの葉柄があって互生し,半月形で長さ 3mm,幅 6mmほどである。葉の表面と縁に腺毛が密に生え,粘液を分泌して小虫を捕える。5~6月頃,茎の頂部に径 1cmぐらいの白色5弁の花を数個つける。萼片の縁にも腺毛がある。近縁ナガバノイシモチソウは葉が長さ 7cmに達する線形で,塊茎はなく一年草。粘液のため葉が小石をくっつけて持上げるところからイシモチソウの名がある。

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