イシュトバーン(1世)(読み)いしゅとばーん(英語表記)István Ⅰ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

イシュトバーン(1世)
いしゅとばーん
Istvn
(967/977?―1038)

ハンガリーの初代国王(在位1000~38)。洗礼前の名はバイク。チェコ出身の大司教アダルベルトから堅信礼を受ける。バイエルン公女ギゼラと結婚。997年にアールパード家5代目を継いで大首長となり、父ゲーザGzaの国土統一、キリスト教普及の事業を受け継いだ。部族内の反勢力や他の諸部族を平定、国土の3分の2を直轄。この間、1000年にはローマ教皇による戴冠(たいかん)を受け、王となった。イシュトバーン法典を定め、直轄領に王の任命による代官を長とする王城県制を敷き、中央には国家行政のため、王家を含む聖俗の支配者からなる枢密院を設置。また、国土統治組織にあわせた10の大司教座を置き、教会網建設、教会十分の一税導入を打ち出した。こうして中世の聖俗にわたる支配秩序の基礎をつくりあげた。死後、1083年に聖列に加えられた。今日でも8月20日に聖イシュトバーンを記念する行事が行われている。[家田 修]

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