ウィドゥキント(英語表記)Widukind

改訂新版 世界大百科事典 「ウィドゥキント」の意味・わかりやすい解説

ウィドゥキント
Widukind
生没年:?-797か807

フランク王国カール大帝支配キリスト教化に頑強に抵抗したウェストファーレン地方のザクセン族指導者。777年,敗れてデンマークに亡命するが,翌年フランク王国領内深くフルダまで侵入し,782年にはフランク遠征軍をほとんど全滅させる。カール大帝が782年フェルデンで4500人のザクセン人を虐殺して報復した後も抵抗をつづける。785年まで3度も激しい攻撃を受けるが,この年和解しキリスト教の洗礼を受ける。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウィドゥキント」の意味・わかりやすい解説

ウィドゥキント
Widukind

[生]?
[没]804/812
フランク王カルル1世 (大帝)に抵抗したザクセン (サクソン) 人の指導者。 782年カルルがザクセンをフランク王国の行政区域に編入しようとしたとき,ウェストファリア地方の豪族であるウィドゥキントは,フランクの支配とキリスト教化に反抗する大規模な民衆反乱先頭に立った。しかし 785年にはフランクに服属し,アティニーで洗礼を受けた。

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