ウィリアム[4世](読み)ウィリアム

百科事典マイペディア 「ウィリアム[4世]」の意味・わかりやすい解説

ウィリアム[4世]【ウィリアム】

英国ハノーバー朝第5代目の国王(在位1830年−1837年)。ジョージ3世の三男。1789年クラレンス公に叙せられ,翌年海軍に入り,アメリカならびに西インド諸島などで軍務につき,1827年海軍司令長官となる。1830年長兄ジョージ4世の死去により即位したが,前歴から〈水兵の国王 the Sailor King〉の異名で呼ばれた。その治世における最大の事件は,1832年の選挙法改正であったが,改正法案が貴族院の反対にあって難航したとき,賛成数をふやすための新貴族をつくる要請には応じなかったが,保守派貴族に投票の棄権を促して,改正の実現に陰の力があった。王妃アデレードとの間に王位継承者が生まれなかったため,後を姪のビクトリアがついだ。

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