ウィリアムズ(Samuel Wells Williams)(読み)うぃりあむず(英語表記)Samuel Wells Williams

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ウィリアムズ(Samuel Wells Williams)
うぃりあむず
Samuel Wells Williams
(1812―1884)

アメリカ人のプロテスタント中国宣教師。広東(カントン)に渡り(1833)、印刷所を経営しながら中国人宣教および中国研究を行う。また当地で日本人漂流民を世話し、日本語を学ぶ。ペリー艦隊の通訳として来日(1853、1855)。その後も在中国アメリカ公使館書記兼通訳官として数回来日し、日本宣教の必要性を母国に訴えてアメリカ人による日本宣教の機運をつくった。中国でのキリスト教宣教の公認条項を含む天津(てんしん)条約締結(1858)に尽力した。1876年帰米後はエール大学で教鞭(きょうべん)をとった。彼による「マタイ伝福音(ふくいん)書」「創世記」の和訳稿本は消失して伝わらなかったが、英中辞典『英華字彙(じい)』(1869)は日本の初期英学研究に貢献した。

[金井新二 2018年2月16日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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