ウィーバー(James Baird Weaver)(読み)うぃーばー(英語表記)James Baird Weaver

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ウィーバー(James Baird Weaver)
うぃーばー
James Baird Weaver
(1833―1912)

アメリカの軍人第三党の政治家。オハイオ州に生まれ、アイオワ州で弁護士業を営んだのち、南北戦争勃発(ぼっぱつ)に際しては北軍に志願して名誉准将にまで昇進した。戦後不換紙幣増発を要求するグリーンバック運動に加わり、1880年の選挙ではグリーンバック党の大統領候補に指名されている。ウィーバーの名を全米に広めたのは、92年の大統領選挙である。独占反対と改革を掲げて華々しく発足した人民党の最初の大統領候補に指名され、クリーブランドに敗れはしたものの、西部と南部の州を中心に善戦して一般投票の100万票以上を獲得して気を吐いた。また96年の大統領選挙では、銀貨の自由鋳造を主張する民主党ブライアンを推して、人民、民主両党の合同選挙を支持している。

平野 孝]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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