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ウクライナ議会選挙 うくらいなぎかいせんきょ

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知恵蔵2015の解説

ウクライナ議会選挙

2007年9月30日に、政治的内紛の続くウクライナで政局の安定化のために期限前議会選挙が実施された。親ロ派のヤヌコビッチ首相の率いる地域党が34.3%(175議席)を獲得して1位となったが、チモシェンコ元首相の率いる「チモシェンコ・ブロック」が躍進して30.7%(156議席)を獲得、またユーシェンコ大統領支持の「われらのウクライナ・人民防衛」ブロックが14.2%(72議席)、共産党5.4%(27議席)という結果となった。親欧米派のユーシェンコ派とチモシェンコ派を合わせると44.9%となり、この両派は連立内閣を組織し、チモシェンコが再び首相に任命された。ウクライナでは04年10月〜05年1月のオレンジ革命でユーシェンコが大統領に、またウクライナのジャンヌダルクといわれたチモシェンコが首相となった。しかし、ユーシェンコ政権下で権力闘争が生じて、05年9月にチモシェンコが罷免されてエハヌロフが首相になった。06年3月の議会選挙では地域党と「チモシェンコ・ブロック」が躍進、同年8月にはユーシェンコはチモシェンコに対抗するため地域党、「われらのウクライナ」、社会党、共産党の大連立を組み、かつての政敵ヤヌコビッチを首相に任命した。しかし、新憲法下では首相の権限が強化されているために、大統領と首相が権限をめぐって衝突、07年3月以来ユーシェンコとヤヌコビッチの対立が激化した。ユーシェンコ大統領が議会を解散しようとし、ヤヌコビッチ首相が大統領の議会解散権を否定するという事態も生じた。この政治紛争を収束させるために、両陣営は期限前の議会選挙を行うことに合意したのである。07年12月には、議会決議によりチモシェンコが首相に復帰した。ウクライナではこのように政治的混乱が続いているにもかかわらず、経済が伸びているため、社会は比較的安定している。なお、ユーシェンコはウクライナのNATO加盟を政策に掲げているが、ヤヌコビッチと多くの国民はNATO加盟を支持していない。

(袴田茂樹 青山学院大学教授 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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