ウッド(Kerry Lee Wood)(読み)うっど(英語表記)Kerry Lee Wood

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ウッド(Kerry Lee Wood)
うっど
Kerry Lee Wood
(1977― )

アメリカのプロ野球選手(右投右打)。大リーグ(メジャー・リーグ)のシカゴ・カブス投手としてプレー。時速160キロメートル近い豪速球と、大きく曲がるスライダーを武器に衝撃的なデビューを飾った。

 6月16日、テキサス州アービングで生まれる。グランドプレイリー高から1995年、ドラフト1巡目(全体4番目)指名を受けてカブス入団、そのパワフルな投球で98年に大リーグへデビューした。5月6日のアストロズ戦では、ロジャー・クレメンスに並ぶ1試合20奪三振の大リーグタイ記録を樹立、内野安打1本だけという準ノーヒットノーランの快投をみせた。この年13勝をあげ、投球回数166と3分の2回で233個の三振を奪い、新人王に選ばれた。しかし翌春のキャンプで右肘(ひじ)の故障が発覚して1999年は全休した。2000年終盤に大リーグへ復帰し、8勝をマーク。2001年、02年と2年連続して12勝、217奪三振を記録した。2003年には266奪三振を記録して奪三振王、自己最多の14勝をあげてチームの地区優勝に貢献、初のオールスター・ゲームにも出場した。しかし、その後は故障などにより低迷し、2004年は22試合に先発して8勝9敗、05年は先発10試合を含む21試合に登板して3勝4敗、06年は4試合に先発しただけで1勝2敗に終わった。

[出村義和]

2007年以降

2007年も故障に悩まされ、リリーフとして22試合の登板にとどまり、投球回数わずか24回と3分の1、1勝1敗でシーズンを終えた。

 2007年までの通算成績は、登板試合211、投球回1153、72勝57敗、防御率3.67、奪三振1323、完投11、完封5。獲得したおもなタイトルは、新人王、最多奪三振1回。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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