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ウマル[2世] ‘Umar b.‘Abd al‐‘Azīz

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世界大百科事典 第2版の解説

ウマル[2世]【‘Umar b.‘Abd al‐‘Azīz】

682‐720
ウマイヤ朝第8代カリフ。在位718‐720年。敬虔なイスラム教徒で,イスラムの理念を現実の政治に反映させようとした最初のカリフ。そのため彼は征服地の住民のイスラムへの改宗を奨励し,一連の税制改革を行った。改革は失敗に終わったが,それはアラブムスリムとの平等を求めるマワーリーの要望にこたえるもので,時代の潮流であり,アッバース朝の成立によって彼の理想は実現した。【花田 宇秋】

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世界大百科事典内のウマル[2世]の言及

【ウマイヤ朝】より

…彼らは改宗してマワーリーとなり,租税負担を逃れようとしたが,被征服民を奴隷とみなしていたアラブは,彼らを同等に扱おうとしなかった。ウマル2世の両者の租税負担における平等化政策も失敗し,マワーリーの不満はいよいよ大きく,政治・社会問題となった。 対外遠征が継続された結果,ウマイヤ朝は,西はイベリア半島から東は中央アジア,西北インドまで,単独政権としてはイスラム史上最大の地域を領した。…

【人頭税】より

…ムハンマド没後の大征服時代に,アラブは征服地の住民から租税を徴収しはじめたが,最初それは都市においては人頭税の総額を,農村にあっては人頭税の総額に地租の総額を加えたものを一括徴収するもので,住民の宗教の違いはなんら考慮されなかった。ウマイヤ朝カリフのウマル2世(在位717‐720)が征服地の住民のイスラムへの改宗を奨励するに及び,ジンミーとイスラムに改宗したマワーリーとの租税負担に差を設ける必要が生じ,人頭税はジンミーだけに課することとして,それがイスラム法の規定となった。しかしムガル帝国の皇帝アクバル(在位1556‐1605)のように,ジンミーへの人頭税を廃止した君主もある。…

【マワーリー】より

…またワリード1世の時代に再開された征服に多くのマワーリーが参加したが,彼らにはアターが支給されないことが多く,アラブとの平等を求めるマワーリーの不満は高まり,政府は対策に苦慮した。ウマイヤ朝カリフ,ウマル2世の税制改革はこのような背景のもとに行われ,それは直接マワーリーの不満の解消にならなかったが,それを契機にムスリムの平等がアラブ,非アラブ双方に強く意識され,それはアッバース朝の成立によって実現された。以後,非アラブ・ムスリムを意味するマワーリーという言葉は無意味となって使われなくなり,その後マウラーと呼ばれたのは,アラブ,非アラブに関係なく,カリフをはじめアッバース家有力者の腹心であった。…

※「ウマル[2世]」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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