ウーソン(呉淞)江(読み)ウーソンこう(英語表記)Wusong jiang

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウーソン(呉淞)江」の意味・わかりやすい解説

ウーソン(呉淞)江
ウーソンこう
Wusong jiang

旧称ソン (松) 江で,スーチョウ (蘇州) 河の別名もある。中国東部,シャンハイ (上海) 市の中心地域を流れる川。チヤンスー (江蘇) 省南部のタイ (太) 湖から流出し,シャンハイ市でホワンプー (黄浦) 江と合流してチャン (長) 江に注ぐ。全長 125km。古くは東流してチャン江の河口に流入しており,唐代には下流の川幅が 10kmほどもある大河であった。チャン江三角州の発達によって川幅がせばまり,しばしば洪水を起したので,元代にホワンプー江と結ぶ河道が開かれて合流するようになった。流域灌漑と交通に重要な役割を果し,また合流点付近は清代末から綿紡織を中心に多数の工場が建設され,工業地域となっている。河水の汚染が激しかったが,1960年代末から工場の廃水処理が進められ,再び水は澄んでいる。

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