エイスケンス(英語表記)Eyskens, Gaston

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エイスケンス」の意味・わかりやすい解説

エイスケンス
Eyskens, Gaston

[生]1905.4.1. リール
[没]1988.1.3. ルーフェン
ベルギーの経済学者,政治家。首相在任 1949~50,1958~61,1968~72)。教区学校への助成金問題や,激化するベルギー領コンゴ(→コンゴ民主共和国)の独立運動をめぐる危機を解決した。1934年からルーバン大学で経済学の教授を務め,1939年にカトリック党(→キリスト教社会党)の党員として国会議員となった。1945年および 1947~49年財務大臣,1949~50年には連立政権の首相を務めたが,亡命中のレオポルド3世復位の是非をめぐり,反レオポルド派の自由党員が閣僚を辞職したのをうけて,辞任した。1958年,新たな連立政権の首相となり,公立学校と教区学校に等しい財政援助を与える学校法を制定して,長年論議されてきた懸案を解決した。また 1960年には,ベルギー領コンゴの独立を承認した。1961年3月,国内の経済問題やコンゴで独立後に起こった内戦(→コンゴ動乱)により,選挙で大敗し失脚。しかし,1965~66年再び財務大臣を務めたのち,1968年6月三たび首相に就任した。1972年11月,新憲法地方分権を規定する条文を具体的に盛り込めなかった責任をとり,首相を辞任した。

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