エジプト−トルコ戦争(読み)エジプト−トルコせんそう

旺文社世界史事典 三訂版 「エジプト−トルコ戦争」の解説

エジプト−トルコ戦争
エジプト−トルコせんそう

1831〜33年と1839〜40年の2回にわたり,エジプトオスマン帝国トルコ)との間に行われた戦争。エジプト事件ともいう
【第1回】1831 エジプト太守ムハンマドアリーギリシア独立戦争の際の支援出兵の代償として,オスマン帝国に侵入してシリアを占領した。これに対してロシアがオスマン帝国を支援したため,イギリス・フランス・オーストリア干渉し,翌年,エジプトとオスマン帝国を和解させた。
【第2回】1839 シリア奪回をめざしてオスマン帝国がエジプトを攻撃したが敗北。これに対してフランスがエジプトを支援したので,イギリス・ロシア・オーストリア・プロイセンがオスマン帝国側について干渉。特に前年(1838),トルコ−イギリス通商条約を結んだイギリスが市場維持のため派兵し,エジプト軍を破った。1840年のロンドン会議でイギリス有利に和解させた。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

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