エー(英語表記)A/a

精選版 日本国語大辞典 「エー」の意味・読み・例文・類語

エー

〘名〙 (A, a)
① 英語のアルファベットの第一字。
② 連続したもののうち第一番目のもの。「三年A組」
③ 最もすぐれたもの。「Aクラス」「成績がA」
④ ビタミンの一つ
⑤ ABO式血液型の一つ。A型。
⑥ (A) 電流の単位、アンペア記号
⑦ 紙の大きさの規格の一つ。A判。「A5判」
⑧ (a) 数学で、既知数が幾つか与えられている時、第一の既知数を示す記号。
⑨ (answer頭文字) 数学で、答。
⑩ (A) 古く用いたアルゴン元素記号。現在は Ar と記す。
⑪ (a) 面積の単位、アール(are)を表わす記号。
⑫ (A・Å) 光の波長などをはかる単位、オングストローム(Ångström)を表わす記号。
⑬ (A) 洋楽の英米音名の一つ。ドイツ音名では「アー」。日本音名の「イ」に当たる。
⑭ レコード盤やカセットテープの表側の面。A面。
※古川ロッパ日記‐昭和九年(1934)一二月二八日「一枚すんで、二枚目のAだけやったが、Bの案無く、又一月に吹込むことにした」

エー

〘名〙 (E, e) 洋楽のドイツ音名の一つ。日本音名のホ、イタリア、フランス音名のミ。

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デジタル大辞泉 「エー」の意味・読み・例文・類語

エー(A/a)

英語のアルファベットの最初の字。
順序・段階・等級などの1番目。最上位。第1位。「成績はオールA
〈A〉物の表裏ABで表す場合のおもて。「テープのA面」
音楽で、音名の一。イ音。
〈A〉ABO式血液型の一つ、A型。
〈A〉紙の規格寸法のA判。「A4判」→B
〈A〉《ampere電流の強さの単位、アンペアの記号。
〈a〉《are》面積の単位、アールの記号。
〈A・Å〉《〈スウェーデン〉Ångström》長さの単位、オングストロームの記号。
10 〈a〉《atto》数の単位、アトの記号。
11 〈A〉《answer》答え・解答の意を表す略号。「QアンドA
12 〈A〉《argon》もとアルゴン元素記号。現在はArで示す。
13 〈A〉インフルエンザウイルスの型。
14 〈A〉俗にキスのこと。Bをペッティング、Cをセックスとして、その最初の段階ということから。

エー(〈ドイツ〉E/e)

音楽で、音名の一。ホ音。イー

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改訂新版 世界大百科事典 「エー」の意味・わかりやすい解説

エー
Henri Ey
生没年:1900-77

フランスの精神医学者。フランスの南東部のバニウルス・デル・ザスプルに生まれ,トゥールーズおよびパリにおいて哲学および医学を修めた。ギローP.Guiraud,クロードH.Claudeらを師として精神医学の道を歩み,1933年にはシャルトルに近いボンヌバル精神病院長となり,70年に引退し故郷に帰るまでこの職にあった。その間にエーのなした業績は,単にフランスを代表する精神医学者としてだけでなく,世界的にもその名を残すものとなった。エーの主張した器質力動論théorie deorgano-dynamismeは新ジャクソン主義néo-Jacksonismeに基礎を置くものである(J.H.ジャクソン)。彼によれば,精神の障害は器質的原因による精神構造の病的障害であるが,症状の形成には精神構造の有する固有の原則(心理力動)がこれを支配するというものである。精神機能も,下層機能を上層機能が統合するという階層的構造をもつが,上層は時間の中で展開する力動的な進化の階層であるとし,精神症状は欠落症状に対する再統合の展開であるとの主張である。また神経学的な障害が部分的解体であるのに対して,精神障害は全体的な機能の解体であると述べ,従来の疾病分類学を越えた全体的病原病因論を明らかにした。第2次大戦後の世界精神医学会の設立にも重要な役割を果たし,長年その事務総長を務めた。エーによって主催された定期的な集会である〈精神医学の進歩évolution psychiatrique〉は,精神医学に新しい息吹を与え,有能な若い精神科医たちの多くを育てた。主著は《精神医学研究》3巻(1948-60)など。
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367日誕生日大事典 「エー」の解説

エー

生年月日:1900年8月10日
フランスの精神医学者
1977年没

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世界大百科事典(旧版)内のエーの言及

【精神自動症】より

…彼は慢性妄想疾患の成立機序を,この二次的な被害妄想の結実から説明した。この病理を彼は脳の器質的あるいは中毒性の障害に求めたが,彼の器質論的解釈にはその後,クロードH.Claude,H.エーらの多くの反対がある。彼らは心的水準の低下によって自我の統制が低下し,無意識的機能のうちにあった心的機制が自我の統制を離れて意識化され,自属所属感がないために外界に定位された現象だと主張した。…

※「エー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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