オコナー(Feargus Edward O'Connor)(読み)おこなー(英語表記)Feargus Edward O'Connor

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

オコナー(Feargus Edward O'Connor)
おこなー
Feargus Edward O'Connor
(1796―1855)

イギリスチャーティスト運動の指導者。1796年(1794年、1799年とする説もある)7月18日、アイルランドの有力な地主の家に生まれた。ダブリン大学に学び、最初弁護士を志したが、のち、政治活動に入り、1832年国会議員に選出された。1835年財産資格を理由に議席剥奪(はくだつ)されてからは急進的運動に接近し、イングランド北部の労働者を支持基盤にチャーティスト運動の指導者となった。機関紙『ノーザン・スター』を主宰し、1847年にはチャーティストの候補者としてただ1人国会議員に当選するなど実質的な最高指導者として活躍した。労働者を農地に入植させようとした土地計画の発案者でもあったが、この計画の失敗と前後して運動への影響力を失い、失意のうちに精神障害となり、1855年8月30日没した。

[岡本充弘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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