オメガケンタウリ星団(読み)オメガケンタウリせいだん(英語表記)ω-Centauri star cluster

改訂新版 世界大百科事典 「オメガケンタウリ星団」の意味・わかりやすい解説

オメガ・ケンタウリ星団 (オメガケンタウリせいだん)
ω-Centauri star cluster

NGC5139。南天ケンタウルス座にある球状星団。15′あまりに広がっていて,全体の明るさが3.6等級と大きくて明るい球状星団である。肉眼でも見える天体であるので,ケンタウルス座のω星という星の名まえがつけられている。星団は数万個の星々で構成され,球状を呈しているので球状星団と呼ばれている。あまりに多くの星々が密集しているので,中心部分では個々の星を分離して観測できない。この星団の星々は,銀河系が誕生してからまもない百数十億年前にできたものである。そのため年齢の若い青い星はなく,赤っぽい星が多い。星団の内部にはガスはほとんどない。1万6000光年の距離にある。銀河面から離れたところにあるので,距離が遠くても観測することができる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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