オリックス(株)(読み)おりっくす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オリックス(株)」の意味・わかりやすい解説

オリックス(株)
おりっくす

リース業界の首位企業。1964年(昭和39)日綿実業(現、双日(そうじつ))と三和銀行(現、三菱(みつびし)UFJ銀行)が協力、ほかに商社2社、銀行4行の出資を得て、オリエント・リースを設立、アメリカのリース・ノウハウを導入して出発した。リース対象物件は、当初は産業機械が大半であったが、徐々に商業・流通関連の機器、事務機器、輸送用機器が大きな比重を占めていった。1972年にオリエント・リース・インテリア(現、オリックスアルファ)、1973年にオリエント・オート・リース(現、オリックス自動車)などの別会社を設立してリース物件の多様化を進め、また1971年の香港(ホンコン)を皮切りに海外現地法人を次々に設立し、国際化を推進していった。1980年代は、M&A(企業の合併買収)手法により異業種への参入も図り、茜(あかね)証券、不動産管理・運営会社の大阪市岡(いちおか)(現、オリックス・エステート)、プロ野球球団の阪急ブレーブス(現、オリックス・バファローズ)をグループの一員としたほか、欧米への進出が本格化した。1989年(平成1)に社名をオリエント・リースからオリックスに改め、1990年に日本初の先物(さきもの)投資運用専門会社オリックス・コモディティーズを、1991年にはオリックス生命保険を設立し、リースの枠を超えた事業展開を図っている。資本金2210億円(2018)、売上高2兆8628億円(2018年3月)。

[中村青志]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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