オーメイ(峨眉)山(読み)オーメイさん(英語表記)Emei shan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オーメイ(峨眉)山」の意味・わかりやすい解説

オーメイ(峨眉)山
オーメイさん
Emei shan

中国南部,スーチョワン (四川) 省の四川盆地南西隅にそびえる名山ター (大) 峨,アル (二) 峨,サン (三) 峨,スー (四) 峨の四つの山からなり,さらに大峨はチン (金) 頂,チェンフォー (千仏) 頂,ワンフォー (万仏) 頂の3峰をもつ。万仏頂が最高峰で,標高 3099m。2世紀以後,多くの仏教寺院が建てられ,晋代から普賢菩薩霊場として知られた。登山路は「十景」と呼ばれる名勝に富む。山頂ではしばしば「峨眉宝光」と呼ばれるブロッケンの妖怪現象がみられる。気象観測所が設けられている。山腹には 3000種をこえる植物が繁茂し,銘茶の産地としても知られる。鉄とリンの埋蔵が多く,小型の製鉄所や化学肥料工場が建設され,100以上の水力発電所がある。 1996年楽山大仏とともに世界遺産の文化,自然の複合遺産に登録。

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