カドフィセース1世(読み)カドフィセースいっせい

改訂新版 世界大百科事典 「カドフィセース1世」の意味・わかりやすい解説

カドフィセース[1世]
Kadphises I

古代インド,クシャーナ朝の王。在位一説によると後30-91年ころ。生没年不詳。クジューラ・カドフィセースKujūla Kadphisesの名でも知られ,中国の史書《後漢書》では丘就郤と記される。大月氏支配下のバクトリアの5翕侯きゆうこう)(諸侯)の一つ貴霜(きそう)(クシャーナ)翕侯の出身。他の4翕侯を倒して王と称し,西北インドのガンダーラ地方に進出。クシャーナ帝国の基礎を築いたのち,80余歳で死去した。ギリシア文字カローシュティー文字で王名を刻んだ銀貨,銅貨を発行している。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カドフィセース1世」の意味・わかりやすい解説

カドフィセース1世
カドフィセースいっせい

クジューラ・カドフィセース」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のカドフィセース1世の言及

【クシャーナ朝】より

…5翕侯については,彼らを土着の民族とみる説と,大月氏の一族とみる説とがある。1世紀半ばごろ,5翕侯の一つを出していたクシャーナ族が,クジューラ・カドフィセース(カドフィセース1世)のもとに強大となった。彼は他の4翕侯を倒して自ら王と称し,南方のガンダーラ地方にまで征服軍を進めた。…

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