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カニンガム かにんがむMerce Cunningham

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カニンガム(Merce Cunningham)
かにんがむ
Merce Cunningham
(1919―2009)

アメリカの舞踊家、振付家。ワシントン州生まれ。1939年マーサ・グレアム舞踊団に入り、『アパラチアの春』の主役を踊ったのち独立。1942年以来、作曲家ジョン・ケージと協力しあって作品を発表してきた。その数は160作品以上に及び、代表作には『夏の空間』(1958)、『冬の枝』(1964)、『サウンド・ダンス』(1974)などがあり、パリ・オペラ座など世界の舞踊団のレパートリーにも取り入れられている。初期のモダン・ダンサーが表現主義的、心理的、象徴的な作品描写をしたのに対し、身体の動きそのものによって形成される時空間に注目した。とくに、舞台空間に劇的な構造が生じないように、ダンサーを空間に遍在する同質の点とみなし、動きをフラットな抽象的な流れに還元したことは、その後のポスト・モダン・ダンスの興隆に大きな影響を与えた。また、現代美術家や音楽家らとの共同制作や、ビデオ・ダンスの製作、コンピュータ・ソフト「ライフ・フォームズ」を駆使した振付けなど、つねに革新的な試みを続けている。グッゲンハイム財団賞、ダンス・マガジン賞、ニューヨーク賞、カペツィオ賞、フランス文化省文化芸術功労賞、ケネディ・センター名誉賞、ローレンス・オリビエ賞、レジオン・ドヌール勲章騎士章、メリット賞、ウエックス賞など受賞多数。1990年には芸術功労メダルを授与されている。著書に『Changes : Note on Choreography』(1968)など。[市川 雅・國吉和子]
『J・レッシャーヴ著、石井洋二郎他訳『カニングハム――動き・リズム・空間』(1987・新書館) ▽D・M・レヴィン他著、尼ケ崎彬編訳『芸術としての身体――舞踊美学の前線』(1988・勁草書房) ▽Richard Kostelanetz, Jack Anderson Merce Cunningham ; dancing in space and time (1992, Chicago Review Press, Chicago) 』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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