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カルミナ・ブラーナ Carmina Burana

世界大百科事典 第2版の解説

カルミナ・ブラーナ【Carmina Burana】

中世ヨーロッパの著名な詞華集。オーバー・バイエルンのベネディクトボイエルン修道院に伝えられた羊皮紙写本の所収作品の総称で,〈ボイエルンの歌〉の意。1847年最初の刊行に際し編者J.A.シュメラーによって命名された。13世紀の写本と推定されるが,成立の場所,年代は不詳。中世ラテン語の個々の作品に作者名の記入はなく,内容別に,(1)道徳的・風刺的詩文55編,(2)恋愛詩131編(ほかに中高ドイツ語のミンネザング48編),(3)酒と賭博の歌35編の3部門から成り,巻末に6編の宗教劇を加える。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のカルミナ・ブラーナの言及

【学生歌】より

…酒や恋や友情,母校や祖国や自由など学生身分と密着したテーマが多いが,たとえば1858年以来160版以上を数えるラール版《総合学生歌集》に《野バラ》や《ローレライ》が収められているように,一般民謡との結びつきも強い。《カルミナ・ブラーナ》など中世以来の学生歌の集成公刊は18世紀末に始まり,ナポレオン戦争を通じて高まった自由主義的ないし愛国主義的なブルシェンシャフト(学生団)結成の動きと相まって,19世紀前半に新旧の歌を集めた多くの学生歌集が編まれた。ブラームスは《大学祝典序曲》(1880)の中に4曲の学生歌をちりばめているが,そのそれぞれ(《我らは築きぬ堂々の館》《静粛に諸君,耳傾け給え真摯な響きに》《新入り歓迎歌》《されば楽しまん》)が学生歌の歴史と傾向を反映している。…

【詩】より

… 西ローマ帝国の衰亡後も,ラテン語は長くヨーロッパの公用語であり続けたので,10世紀ごろまでのヨーロッパの詩は大半がラテン語で書かれた。その中には《カルミナ・ブラーナ》(12世紀ごろ成立)のような大規模な歌謡集もある。 中世に入ると,キリスト教化しつつヨーロッパに定着したゲルマン系の諸民族が,それぞれの伝承をもとに,神話的もしくは英雄的な叙事詩を生み出した。…

【ドイツ文学】より

…ラインマルReinmar von Hagenauを頂点とする盛時のミンネザングは,この愛を神への愛にまで結びつけようとしたが,一方ワルター・フォン・デル・フォーゲルワイデは身分の低い娘を登場させて世俗の愛をうたい,あるいは政治的発言を織り込んだ格言詩をつくり,ナイトハルト(ロイエンタールの)などにいたると,騎士と農民の間の力関係の混乱がパロディの形をとって農村を舞台にした詩に反映されることになる。他方宮廷詩とは別に,《カルミナ・ブラーナ》のように,遍歴学生や農民によって歌われていた巷間の歌がたくましく育っていた。その原形は,のちにロマン派の手によって集成された〈民謡〉などより,もっと粗野で,混沌としたものである。…

【ラテン文学】より

…10世紀のオットー帝国もイタリア文化を尊重してラテン語を公用語にしたが,12世紀から13世紀にかけて再びルネサンス運動が起こって,ボローニャ,パリ,オックスフォードなど各地に相ついで大学が創設され,アベラール,トマス・アクイナス,R.ベーコンなどの大学者が登場した。このころに《ケンブリッジ歌謡集》《カルミナ・ブラーナ》などの詩集と,《黄金伝説》《ゲスタ・ロマノルム》などの伝説集が成立している。 14世紀はダンテ,ペトラルカ,ボッカッチョの世紀,イタリア・ルネサンスの前夜である。…

※「カルミナ・ブラーナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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