キーロフ(ロシア連邦)(読み)きーろふ(英語表記)Киров/Kirov

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キーロフ(ロシア連邦)」の意味・わかりやすい解説

キーロフ(ロシア連邦)
きーろふ
Киров/Kirov

ロシア連邦西部、キーロフ州州都。ブヤトカ川の川岸にある港市。1934年までブヤトカVyatkaとよばれた。人口46万6100(1999)。キーロフ州の行政、経済、文化の中心地で、第二次世界大戦中およびそれ以降に工業発展が著しかった。主要な工業は、機械(工作機械、農業機械、電気洗濯機)、化学(タイヤ、合成建築資材)、非鉄金属加工、人工皮革、皮革・毛皮製品製造、家具製造業である。また玩具(がんぐ)の製作も行われている。14世紀より知られ、最初フリイノフHlïnovとよばれたが、1781年ブヤトカと変わり、行政中心、皮革加工、製材などの都市であった。流刑地でもあり、革命家で作家のゲルツェン当地で流刑生活を送った。市内に17~19世紀初めまでの建築記念物が保存されている。教育大学、農業大学、工科大学、郷土博物館、美術館、ドラマ劇場、人形劇場などの教育・文化施設がある。鉄道の要地でもあり、モスクワペルミニジニー・ノブゴロドコトラスと鉄道で結ばれている。

[中村泰三]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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