ギンエビス(英語表記)Ginebis argenteonitens

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ギンエビス」の意味・わかりやすい解説

ギンエビス
Ginebis argenteonitens

軟体動物門腹足綱ニシキウズガイ科。殻高 5.5cm,殻径 4cm。殻は卵円錐形でやや薄く,白色真珠光沢がある。螺塔は円錐形で8階,螺層のふくらみは弱い。下方の螺層では,中央部に角張った結節の螺肋と,縫合に沿って小さい顆粒列がある。体層は大きく丸みがあり,丸い殻底にも5~6本の顆粒状の螺肋がある。殻口は丸く,外唇は薄い。ふたは丸く黄色で多旋型。本州から台湾の太平洋側に分布し,東北では水深 50~120mの亜浅海帯に,本州中部と四国では水深 200~400mの陸棚斜面砂泥底に生息する。螺層の結節が殻頂まである型をヒラセギンエビス,結節を欠く型をフクレギンエビスという。ヒラセギンエビス型は北に,フクレギンエビス型は南に多く出現する傾向がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android