目指・目差(読み)めざす

精選版 日本国語大辞典 「目指・目差」の意味・読み・例文・類語

め‐ざ・す【目指・目差】

〘他サ五(四)〙
① 目あてとして見る。また、「目刺す」意で、何かで目を刺すとも。「めざすともしらぬ」の形で使われることが多い。
今昔(1120頃か)三〇「夜深更(ふけ)て、雨音不止ず降て、目指とも知ず暗きに」
平家(13C前)六「比(ころ)はさ月廿日あまりのまだよひの事なれば、目ざすともしらぬやみではあり」
目標としてねらう。めがける。
※雑俳・柳多留‐一九(1784)「目さすてきろせもの組がめつけ出し」
明暗(1916)〈夏目漱石〉一七三「彼の目指(メザ)す所は、馬鹿にならないで自分の満足の行くやうな解決を得る事」

め‐ざし【目指・目差】

〘名〙
① めざすこと。また、その対象。めあて。
※歌舞伎・群清滝贔屓勢力(1867)大切「俄に山霧立覆ひ、目(メ)ざしも知れねば途を失ひ」
② 目つき。まなざし
※俳諧・其袋(1690)春「稲妻にけしからぬ神子が目ざしやな〈嵐雪〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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