クリスチャンゼン-ワイゲルトのフィルター(読み)クリスチャンゼンワイゲルトノフィルター

化学辞典 第2版 の解説

クリスチャンゼン-ワイゲルトのフィルター
クリスチャンゼンワイゲルトノフィルター
Christiansen-Weigert light filter

液体中にこれと分散度の異なる透明な粉末を浮遊させたフィルター.C. Christiansenが考案し,F. Weigertが改良した.液体と固体の分散曲線が図(a)のように交差すれば,両者はこの点の波長λに対して屈折率が等しいから,λの光は投射光線の方向に通過するが,そのほかの波長の光は散乱する.たとえば,粒上のガラスと安息香酸メチルの混合物を図(b)のようにフィルターに入れ,温度を適当にかえると,図(a)の分散曲線の交点は温度とともにずれ,直進する光の波長も変化する.このようにして,温度を調節することにより所要の単色光を取り出すことができる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android