クリーブランド(Stephen Grover Cleveland)(読み)くりーぶらんど(英語表記)Stephen Grover Cleveland

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

クリーブランド(Stephen Grover Cleveland)
くりーぶらんど
Stephen Grover Cleveland
(1837―1908)

アメリカ合衆国第22代、第24代大統領(在任1885~89、1893~97)。3月13日ニュー・ジャージー州に生まれる。弁護士、バッファロー市長(1881~82)、ニューヨーク州知事(1883~85)を経て、1884年大統領選挙で辛勝南北戦争(1861~65)後初の民主党政権を実現し、自由放任を信奉し、保護関税に反対した。92年選挙で再選され、93年恐慌に東部大資本と結んで対処、通貨膨張に反対して銀購入法を撤廃し、関税引下げに努め、プルマン・スト弾圧のため連邦軍を派遣した。対外的には自由貿易帝国主義を推進、海外領土獲得に反対する立場から93年、議会のハワイ併合案を拒否したが、他方、貿易の増進と海外市場拡張に力を注ぎ、イギリスに対抗して西半球でのアメリカの覇権を主張。96年選挙で民主党自由銀派のブライアンに大統領候補指名を奪われ、政界を退いた。1908年6月24日没。

[高橋 章]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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