ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クロヅル」の意味・わかりやすい解説
クロヅル
Grus grus; common crane
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深山に自生するニシキギ科の落葉性つる植物。幹は他物に巻きついて長く伸び,太いものは直径15cmにもなることがある。枝は稜やこぶ状の突起があって赤褐色。葉は互生して葉柄があり,葉身は広卵形で長さ5~15cm,幅4~10cm,縁は細かい鋸歯があり,明るい緑色で,裏面には葉脈上に多少毛状の突起がある。7~8月頃,枝先に円錐花序を作って多数の小さい白い花をつける。花は径5~6mm,萼は5裂し,5枚の花弁と,5本のおしべがある。果実は淡緑色で3翼が発達し軍配形。本州,四国,九州,朝鮮,中国北部に分布する。根の皮の色にもとづきアカネカズラとも呼び,昔この皮を行者の袈裟(けさ)を織るのに用いたからギョウジャカズラとも呼ぶ。九州南部の山地にはコバノクロヅルT.doianum Ohwiがある。この属は東アジアの特産で,数種が中国から日本にかけて分布している。
執筆者:村田 源
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…熱帯や南半球のものは留鳥だが,北半球の高緯度地方で繁殖する種は,冬季南へ渡って越冬する。日本では,タンチョウ(イラスト)が北海道に留鳥としてすみ,マナヅル(イラスト),ナベヅル(イラスト),クロヅル,カナダヅル(イラスト),アネハヅル,ソデグロヅルの6種が冬鳥または迷鳥として渡来している。 全長70~150cm。…
※「クロヅル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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